マンガでわかる 世界でただひとつの株式投資入門
2022
個人の個別株投資の詳しい方法については「マンガでわかる 世界でただひとつの株式投資入門」(山崎元著、飛永宏之画、講談社)に書いた。 趣味としての個別投資の本
趣味じゃなければインデックスにしとけ
かといって、事前に相対的に良い成績のプロを見分ける方法はない
特に説明は書いてないが、見分けられるならその人たちが勝ち、勝つなら人気が出て得ではなくなる確率が高まるわけだから、それはそうか
もし趣味でやるなら順序重要
indexに負けない運用を心がける
=リスク低減のために分散する
銘柄の選択とか売り時じゃない
できれば勝つチャンスがないかを探す
プロのファンドマネージャーと同じ土俵に上がる。簡単に勝てるわけがないが、趣味として行うことは可能
感想
日本株かつ自分が知らない株をポートフォリオを意識して組んでみたくなった
まえがき
第1章 あなたの将来設計。長期的な投資を考えよう
マンガ:株はギャンブルか否か~お金は「自分の数字」で貯めるべし~
解説:株式投資は「経済活動への参加」だから「リスク・プレミアム」がある
投資は“お金を働かせる”こと ・投資は「平均的にプラス」の賭け
競馬は胴元が25%抜いて残りを 75%を参加者で分ける
cf. 株は平均の期待値はリスクフリーレート+5-6%ぐらい
この点は山崎はいろんなところで主張しているが、あまり市井に伝わっていない基素.icon
「損の可能性」こそが高いリターンをもらたす ・老後のための資産形成を考えるなら
第1章のポイント
第2章 まず投資信託。インデックス・ファンドを選ぼう
マンガ:相手がプロでもご用心~アクティブ・ファンドよりインデックス・ファンド?~
解説:各種の「お金のプロ」の正確な姿を知っておこう
「銘柄の選び方」に行く前に ・儲けを自慢する“プロ”は怪しい
「お金のプロ」の動機と情報を理解しよう ・投資を趣味にしないならインデックス・ファンドでいい
なぜインデックス・ファンドが正解なのか理解せよ
第2章のポイント
第3章 個別株投資は大型企業×3銘柄から始めよう
買って耐える
時間が増えたら別の業種をもつ
トヨタ+ホンダはNG
運用のコツが理解できるようにならない
コツとは?基素.icon
小型株を持つ条件
大型株が5銘柄をこえたら
解説:銘柄選択の前にポートフォリオを覚えよう
個別株投資とインデックス運用の「価値」の違い ・「どの銘柄も有利不利なし」と「分散が大事」の感覚
個別株投資のための「リレー投資」
第3章のポイント
第4章 銘柄選びの初歩。利益予想の変化を読もう
このセクションは面白い基素.icon
2025-10-21読み返してもここが一番面白いと思った
会社を外から見ても大して分かりゃしないし、会社の将来なんて内部の人だって分からないという山崎の考え方が出ている
マンガ:銘柄選びの基本と買い時~利益予想の「変化」を逃すな~ 利益予想の変化 解説:投資銘柄評価の基準となる2つのポイント
PERの目安と使い方
予想の「変化」が大事だという感覚
変化への「反応」に対する駆け引き
利益予想が修正された→前回の同期の予想と比べる
発表前後の株価の動きのを観察
同業他社とPERがなぜ違うのかを調べる
決算短信を読む
四季報の過去の利益予想の変化を見に株価がどう反応しているか2年分調べる
TOPIXで割って差分を出す
市場参加者の見落としはないか?
第4章のポイント
企業インタビューは社長の自己満足
外部のアナリストが会社の競争力を適切に分析できると思わない
儲けの仕組みが有効か?
その中での競争力は何か?
これらは、外から深く理解できない
内部の人や取引関係者も外からじゃわからない
第5章 株は心理ゲーム。会社より投資家を見よう
マンガ:銘柄選びは心理戦~他の投資家の裏をかけ~
解説:心理戦としての株式投資
2つのアプローチのどちらを取るか
情報への「反応の遅れ」を利用できないか
上方修正が大型株よりも即座に株価に反映されなそう
効率的でない市場
PERが低い、利回りの高い株
利回りが高いのに全然期待されていない
悪材料にこそ、チャンスあり
悪材料は見積やすい
見積もり損害/発行株数で株価へのインパクトを見積もる癖をつける
「ブランド価値」みたいなものは毀損されないという暗黙的な前提がありそう基素.icon
ネグレクテッド・ファーム効果
合理的に考え、あとは運
第5章のポイント
3つのアプローチ
経済分析
「お前の経済予測は他人より優れていて、まだ株価に反映されていないのか?」きっと、そんなことはない。つまり、このアプローチは役に立たない
企業分析
1980s アノマリ
第6章 株の売り時とリバランスを学ぼう
マンガ:買った後、どうするか~買値を気にせず判断せよ~
解説:株式の「売り時」とポートフォリオの「リバランス」について
「売り方」の誤解を斬る
売り方を解説したまともな本は1つもない
損切りは重要ではない
株を持つことによるリスクプレミアムが根拠
短期ではそれがないので相対的に重要になる
株式の「売り」に関する合理的思考
金が必要なら売る
「ポートフォリオ」で考える
ポートフォリオの中で1つだけ大きくなりすぎたら一部を売るが、「たかくもやすくもない水準」までは全部うる必要はない
割高になったら売る
個別株投資の趣味と実益
第6章のポイント
あとがき
山崎はファンドマネージャー時代にポートフォリオに関する本を書いたが、本書はこの普及版と考えて良い